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吉田幸生WEB

関西を中心に主にシャンソンピアニストとして活動してきた音楽家吉田 幸生のいろいろ

テンポについて 実践編

テンポについて 実践編
シャンソンクリニック初の実習講座。楽典の参考資料以外テキスト無しで行いました。
そんなわけで、今回はレジュメというよりレポートです。

まずはメトロノームで実際に音を聞いてもらいながらテンポを体感してもらいます。
120、100、80、60、40 とだんだん遅くしていく。
合わせて手を叩いてもらうとだんだんばらつきが。
今度は逆に120、140、160、180、200 と早くしていく。同様にだんだんついて来れず。
ついでにリズム感トレーニング法として
同時打ち(メトロノームが鳴るのと同時に手を叩く)
倍打ち(メトロノームと同時、に加えて音と音のちょうど中間でも手を叩く)
裏打ち(メトロノームの音と音のちょうど中間だけ手を叩く)を伝授。
慣れてくれば裏打ちだけでOK。これを色んなテンポでやってると
リズム感良くなりますよ。

次に、テンポを楽譜に書き入れる場合、早いテンポの場合は2拍まとめて、あるいは3拍まとめて数えることも多いという話を。

例えばミロール※1。だいたい4分音符=200くらいですが、これを2分音符=100と数える。1小節に2拍メトロノームが鳴ります。
パダムパダム※2なら4分音符=210と数えるのではなく、付点2分音符(4分音符3つ分)=70と数える。1小節に1拍メトロノームが鳴ります。
逆に遅いテンポの場合は半拍を1単位に数える。例えば恋のアランフェス※3。4分音符=40くらいだが、これを8分音符=80と数える。

そうすることによってメトロノームのテンポ出しが概ね100前後に収まり、操作が楽になる。シャンソンの場合、伴奏者がテンポを出す事が多い。たいていの場面で、歌と歌の間に素早く次曲のテンポを用意せねばならず、操作性は死活問題である。

ここで「歌いましょう」に移るが、1曲目は皆さん各々にご自分のテンポを、実際にメトロノームのタップ機能で計ってもらいました。慣れた人から不慣れな人まで実に様々で面白かったです。しかし、これがしっかり出来るようになっても、実際に歌い出すと違うテンポになってたり、ピアニストが必ずしも書いてあるテンポで弾いているとは限らない(理由は様々ですが)。色々難しいですよねえ、と云う事で終わりました。
そうそう、例えばモンタンの歌ってるセシボンのテンポで歌いたい、みたいな時も、これで計れるので良いですよ。

注)以下の楽譜に基づいています。
※1 シャンソンベストコレクション1巻38ページ
※2 同 130ページ
※3 ポピュラーボーカルヒッツ2巻96ページ

ちなみに、サウンドトア備品(?)のメトロノーム、音が優しくて良かったです。
イヤホンジャックも音量調整もついてるので本番使用も問題なし。
もちろんタップ機能もついています。KORG MA1。Amazonなら972円。
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